数年前まではこの曲、夏になるとCMソングとして頻繁にかかっていました。
そのため、この錆の部分を聞くたびに、「思わず一杯やりたくなる」という方もおられるのではないでしょうか?
そんな『ボラーレ』ですが、実はこの曲、ジオリジナルは1958年にリリースされた『青く塗られた青の中で』という曲。
イタリア人歌手、ドメニコ・モドゥーニョという人が歌いその年には、語以外の言語としては初めて全米№1になりました。
しかも、その年度に開催された記念すべき第1回のグラミー賞でも最優秀レコード賞および最優秀楽曲賞に輝いていいます。
その後、数多くのアーティストのカバーされ、中でも日本で有名なのがジプシー・キングス。
上記のドメニコの輝かしい成績にも拘らず、あまりにもCMで頻繁に流れるため、この曲、ジプシー・キングスのオリジナルだと勘違いしている方も多いのではないでしょうか。
もっとも、それまでのジプシー・キングスの日本での人気ぶりを考えれば、無理もないことだとは思うのですが…。
そんなジプシー・キングスですが、その母体が結成されたのは1975年(かつて所有していたCDのライナーノーツでは1970年と書かれていました)。
ホセ・レイエスの兄弟や親戚同士で結成されたわけですが、意外にも、彼らの出身地はフランス。
彼らの祖父の世代がスペイン内戦を免れるため、フランスへ移住したことがきっかけでそうなりました。
活動開始後は、いろいろなところで評判を呼び、メジャー・デビュー前にはブリジット・バルドーやチャーリー・チャップリンも彼らのファンだったとか。
なかでもチャップリンは、彼らが奏でるカバー曲『マイ・ウェイ』に涙を流したそうです。
5月には来日公演も行われ、まだまだ"過去の人たち"と呼ぶには早いようです。





和訳版はこちら。




そしてこちらがオリジナル。
GKのバージョンを聞き慣れているせいか、なんだか別の曲に聞こえてしまいます。




『青く塗られた青の中で』のチャート・アクションはこちら。
初登場は1958年8月4日の54位。
同年8月18日と9月1日~9月22日の計5週間1位を記録しています。




2013年には『愛のボラーレ』というタイトルでセルフ・カバー。
共演はなんと、松崎しげるさんです!