Nut Rocker(ナット・ロッカー)/Emerson, Lake & Palmer(エマーソン・レイク&パーマー)

いよいよクリスマス・シーズンも本格化してきました。
そんなクリスマス・キャロル(クリスマスにちなんだ歌や音楽)といえば、日本では山下達郎の『クリスマス・イブ』やマライア・キャリーの『恋人たちのクリスマス』がお馴染みです。
そんなクリスマス・キャロルとして、日本では意外と知られていないのが、ロシアの作曲家・チャイコフスキーのバレエ音楽『くるみ割り人形』です。
物語の舞台がクリスマス・シーズンということもあって、ヨーロッパなのでは、その時期に上演されることが多いのだとか。
ただ、今年はやはりいろいろな諸事情から、この演目が上演されるかどうかは、少々微妙なところ。
原作は『三銃士』でおなじみの、アレクサンドル・デュマ・ペール。
そしてその『くるみ割り人形』の「行進曲」を見事にアレンジしたのが、イギリスのプログレバンド・エマーソン・レイク&パーマー(以下EL&P)。
『Nut Rocker(ナット・ロッカー)』とタイトルされたこの曲は、ご存じ、彼らの名盤『展覧会の絵』のラストの飾る楽曲としても知られています。
楽曲自体はアンコールとして演奏されたようですが、これは実は、もともとのアレンジはEL&Pではなく、B. Bumble and the Stingersというアーティストがアレンジして、その彼らが1962年にリリースされたものらしいです。
「展覧会の絵」では、ライブ独特の緊張感をはらんだプレイを披露してくれましたが、「ナット・ロッカー」ではそれを開放するかのような、独特の明るさが特徴的。
まさに、ライブの締めにはふさわしい楽曲であります。
こちらが、B. Bumble and the Stingersのバージョン。
テンポは少々ゆっくりめです。
まさに本格的。
クリスマス・ムードでの演奏です。
音楽の授業を思い出す?
こちらが原曲です。
コメント
4 件のコメント :
中学生時代にEL&P「展覧会の絵」は針が擦り切れる程に聴きこんでいました。ムソルグスキー作曲を独自に編成したライブアルバムの冒頭は有名なクラシックサウンドが鳴り始め、序盤はキースとカールが息を合わせて絡み合うムーグシンセサイザーとドラムの叩き合い!その後壮大な組曲が展開されていき、グレッグレイクが高らかに歌い上げる「キエフの大門」で迎えるラストクライマックスが最高でした!キースエマーソンがムーグシンセサイザーにナイフを突き立てたりする狂気じみたパフォーマンスも強烈な印象で脳裏に残っています。今はコンピュータでどんな音も表現できる時代、彼らのような体を張って楽器を操る音楽スタイルはある意味ではアナログなバンドなのかもしれません。
>ローリングウエストさん
最近はDTMの進化により、楽器を持たずとも音楽が奏でられるような時代になりました。
そのことがロック衰退の原因とも言われています。
それゆえ、楽器を持たないヒップホップやダンスユニットが、ヒットチャートの主流になってきたんでしょうね。
BTSがヒットしたもの、そういった時代背景があったものと思われます。
日本の場合、Official髭男dismやBUMP OF CHICKENに代表されるように、、バンド文化がまだまだ根強く残っていますから、なかなかBTSのようなユニットは生まれてこないのかなぁ、なんて思ったりも。
ただ裏を返せば、土壌に根強いバンド文化があるがゆえ、ONE OK ROCKを越えるような革命的なロック・バンドが、日本から登場するのでは、なんて、ちょっとした期待を膨らましている次第です。
そうですね、くるみ割り人形、聖夜の物語でしたね。
ELPのナットロッカー、かっこいいですね。
本編の締めくくり、「キエフの大門」、レイクの歌が原曲のメロディをちょっとだけ変えていて、そこが不満で、いつも後味が悪いのですが、ナットロッカーのお陰で平静を保つことができます(笑)。
「展覧会の絵」にコメントいただいたので、というわけでもないのですが、こちらでも「展覧会の絵」のエントリーにコメントしてしまいました。(^_^;
>☆彡ふらんぼうさん
『展覧会の絵』を知ったのは、、オリジナルよりもこちらの、エマーソン・レイク&パーマーの方が先でした。
それだけに、初めてオリジナル(ラベル編曲)を聞いたときには、「へぇ、こんな曲だったんだ」って感じで、ちょっと肩透かし気味。
それだけ、EL&Pバージョンが強烈だったんでしょうね。
ちなみにではありますが、こちらの『展覧会の絵』。
1996年には、メコンデルタというドイツのスラッシュ・メタル&プログレバンドが、ギター、ベース、ドラムで、オリジナルに忠実に再現しています。
忠実さを重視されるなら、EL&Pよりもこちらの方がおススメかもしれません。
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