「今年もチャリティー・ソングは強かった!」
1986年度のグラミー賞を伝えたある音楽雑誌には、このような見出しがあったと思います。
そう、今回ご紹介する『愛のハーモニー』も、前年度グラミー賞を受賞した『ウィー・ザー・ザ・ワールド』同様、チャリティ・ソングです。
米国エイズ研究財団のためのチャリティ・ソングとして85年にリリースされ、年間チャートでも1位に輝いています。
そしてなにより、この曲も、先日亡くなったバート・バカラックの代表曲の1つ。
もともとは、1982年の映画『ラブ・IN・ニューヨーク』のサントラとして、ロッド・スチュワートが歌っていましたが、一番よく知られているバージョンは、こちら。
ディオンヌ・アーウィックの呼びかけに集まった、スティーヴィー・ワンダー、エルトン・ジョン、グラディス・ナイトらによって結成された、ディオンヌ&フレンズ。
たしか『billboard TOP40』で中村真理さんがおっしゃっていたと思うのですが、ディオンヌがこのプロジェクトを思いついたきっかけは、友人だった映画俳優ロック・ハドソンをエイズで失ったことがきっかけだと聞いています。

[That's what friends are for=だって友達でしょ]

彼女がこの曲に感銘を受けたのも、なんだか頷ける気がします。
ところで、ディオンヌ・アーウィックといえばホイットニー・ヒューストンの叔母さんとして知られていますが、実はこれ、間違い。
本当は母方の従姉が正解なのだそうです。




初登場は1985年11月9日の67位。
翌年1月18日より4週連続1位を記録しています。
ちなみに5週連続1位を阻止したのが、ホイットニー・ヒューストンの『恋はてさぐり』です。

86年1月2日はビルボードがお休みのためデータはありません


<<4週連続1位を記録したときのヒットチャートはこちら>>
(星船さんのブログより)


和訳版はこちら



<<音時さんによる和訳はこちら>>


ロッド・スチュワート版はこちら。
なるほど、これはこれで悪くないです。




こちらは従姉妹同士の共演です。




ついでに、こちらも『愛のハーモニー』という曲だそうです。
作曲は、サディスティック・ミカバンドなどで活躍した加藤和彦さん。