We Built This City(シスコはロックシティ)/Starship(スターシップ)
このバンドの歴史を振り返ると、どうも非常にややこしいです。
まずスターシップの母体となったのが1960年代に結成されたジェファーソン・エアプレイ。
その後彼ら名前をジェファーソン・スターシップへと改めます。
さらに80年代に入ると、バンド名から「ジェファーソン」の文字が消えて、スターシップとなります。
その間に、幾度となくメンバーチェンジを繰り返すのですが、そのスターシップ改名から数年後、今度はバンドを脱退した初期のメンバーが、ジェファーソン・エアプレイを再結成。
要するに、1つのバンドが分離して2つのバンドになっちゃった、というお話。
そんな彼れら、スターシップとなってからの初めてのシングルがこの曲、『シスコはロックシティ』です。
そのノリノリなロックなリズムが人気を博し、ジェファーソン・エアプレイ時代を通じて初の全米№1に輝きます。
この曲、当時の日本の洋楽マニアのあいだでも人気が高く、今でも、好きな曲の上位に、この曲を入れている人も少なくありません。
しかしこの曲、少々曰く付き。
これほどの人気が高いにもかかわらず、ローリング・ストーン誌の読者投稿企画『80sの最悪の曲を決める"The 10 Worst Songs of the 1980s"』では、堂々の1位に輝きました。
このことに関しては、かつて星船さんのブログ(HNはスターシップからとったそう・こちらを参照⇒⇒⇒)のコメント欄では、大論争が巻き起こりました。
そしてその大半の意見は、「やはりジェファーソン・エアプレイ時代を知っている人からすれば、いきなり商業路線に走ってしまったことへの嫌悪感ではなかたか」とのこと。
たしかに、これを日本で例えるなら、尾崎豊がいきなりヒップ・ホップを歌って、オリコンチャート10連続1位を獲得するようなものですからね。
そんな、曰く付きの曲でありますから、この曲を初めて聞く方は、先入観抜きで聞いてください。
あの当時、初めてこの曲を聞いた私同様に、すぐに気に入ってもらえると思います。
ちなみにこちらの楽曲、平成19(2007)年から平成21(2009)年までの2年間、フジテレビの情報番組『とくダネ!』のオープニングテーマとして起用されていました。
初登場は1985年9月7日の73位。
同年11月16日より2週連続1位を記録しています。
<<2週連続1位を記録したときのヒットチャートはこちら>>
(星船さんのブログより。)
和訳版はこちら。
<<音時さんによる和訳はこちら>>
※ところで、私はこの曲を聞くと、なぜか阪神・淡路大震災を思い出します。
なぜそうなるのかは、音時さんのブログに記載させていただいた私のコメントを読んでもらえればわかるのですが、まあ、曲だけ聞いてもらえれば、間違いなく元気をもらえる曲ということはわかっていただけたと思います。
こちらは、86年の映画『プラトーン』でも使用された、ジェファーソン・エアプレイ時代の名曲『ホワイト・ラビット』です。
聞いてもらえればお分かりのように、『シスコはロックシティ』とは、全然雰囲気が違います。
コメント
2 件のコメント :
ジェファーソン・エアプレインとスターシップは全く別物と捉えた方がいいですよね。
あと80年代洋楽ファンであれば、マーティ・バリンの「ハート悲しく」もAORの名バラードとして記憶に残っている名曲。マーティなんかはバリバリのロッカーだったのに、こうも変わるのか…と当時ビックリしました。
240さん、コメントありがとうございます。
この記事を書くにあたって、ジェファーソン・エアプレイの楽曲を2~3曲聞いたのですが、"なるほ"どでした。
「これじゃあ往年のファンも怒るわけだ」と思いました。
あっ、もちろん、だからと言って『We Built This City』が嫌いになってわけではありませんよ。
>マーティなんかはバリバリのロッカーだったのに、こうも変わるのか
私もマーティといえば『ハート悲しく』のイメージしかなかったので、改めてJAを聞いてビックラこきました。
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