昭和53(1978)から昭和58(1983)年当時、日本公開版のジャッキー・チェンの映画には、当時の配給会社だった東映が、オリジナルの主題歌やテーマ曲を作成していました。
以前紹介した『拳法混乱(カンフージョン)』もそのうちのひとつ。
しかも、当時の東映さんのセンスはなかなかのもの。
昭和54(1979)年日本公開の映画『龍拳』の主題歌であるこの曲も、『拳法混乱』とはタイプは違いますが、かなかかにしてカッコいい楽曲であります。
それもそのはず、作曲は巨匠・林哲司さん。
杉山清貴&オメガトライブの一連の楽曲や上田正樹さんの『悲しい色やね』を手がけた、あの作曲家です。
さらにいえば、竹内まりやさんの『September』も彼だったんですね(意外!)。
近年は、著作権等の問題もあって、この主題歌が収録された『龍拳』そのものが見れなくなっていたようですが、平成26(2014)年に発売されたBlu-ray盤では、東映の日本公開版も収録されているらしいです。
もしそれが本当なら、これは要チェックかもしれません。

ところで、その本編である『龍拳』の方ですが、これはやはりジャッキー映画の中では1位2位を争うほどの、私のお気に入りの作品。
とにかく殺陣の切れ味がすさまじく、それを主題歌である『ドラゴン・フィスト』や挿入歌の『ドゥ・オア・ダイ』が引き立ててくれます。
この作品が、私の中で上位を占めているのも、この2つの曲の存在が大きいかも知れません。
余談ではありますが、この作品、『ドラゴン怒りの鉄拳』や『ドラゴンへの道』でブルース・リーと共演したことで知られる女優、ノラ・ミャオも出演しております。




こちらが挿入歌の『ドゥ・オア・ダイ』です。
『ドラゴン・フィスト』とは打って変わって、かなりリズミカルな仕上がりとなっています。
なお、こちらも『ドラゴン・フィスト』同様に、劇中の殺陣シーンの音源が使用されています。




こちらは『龍拳』のハイライト集。
見てもらえればおわかりのように、ジャッキー映画にしては珍しくコミカルな要素は一切なし。
それでいてちょっとしたサスペンスの要素も含まれているという、彼の映画にしては異色の作品となっております。




こちらの楽曲、のオープニングで使用されている音源は『龍拳』のものでしょうか?
タイトルはウータン・クラウンの『第7の修練』です。