ビートルズ、61年の歴史に幕?!
…と、こんなことを書いてしまうと「そんな寂しいこと言うなよ!」って、ファンの方に怒られてしまいそうです。
ただ、これ以上のビートルズの"新しい曲"を求めようとすると、埋もれていたボツ・ネタ曲まで取り上げなきゃいけなくなります。
もうこうなってしまえば、何でもアリですね。
さすがにそうなってくると、ファンとしても「それはちょっと…」ってなってくるかもしれません。
ところで、この曲『ナウ・アンド・ゼン』のリリースに至った経緯は、もう皆さんご存じの通り。
1978年にジョンが残したデモテープから、聞き取りにくかったジョンの声だけをAIが抽出して、それにほかのメンバーが演奏を加えたというもの。
よって、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人がクレジットされたビートルズの楽曲としては、実に27年ぶりになるそうです。
なお、この楽曲にはPVも存在しており、それを手掛けたのが、『ロード・オブ・ザ・リング』でおなじみの映画監督ピーター・ジャクソン。
そのピーターにとっては、初めて手掛けるPVだそうです。
その内容も、かなり手の込んだもので、現在のポールとリンゴに、今は亡きジョンとジョージがセッションするという場面も含まれています。
この場面には、往年のファンも"お涙頂戴"ものだったようですが、中でも感極まってしまうのがそのラストシーン。
コンサートのラストに4人のメンバーがお辞儀をして、そのまま消えて行くというもの。
そしてその場に残ったのは、「The Beatles」の例のロゴマークがデザインされたドラムセットのみ。
このラストシーンで「ああ、これで本当に最後なんだ」と感極まったファンもいたとか。
ただ、そのラストシーンでは時代が逆行していって、初期の彼らが消えていくというもの。
私に言わせると、ビートルズ誕生前と誕生後の様子を逆行して演出しているようにも、見えなくもないです。
つまり、このPVからは「俺たちの歴史は、まだまだ続くよ」というファンに向けたメッセージのようにも見えました。




<<音時さんによる和訳はこちら>>


ビートルズ最後の楽曲を紹介したからには、最初の楽曲も紹介しないわけにはいきませんね。




意外と知られていませんが、ビートルズの録音デビュー曲というのは『ラブ・ミー・ドゥー』ではなく、なんとスコットランド民謡の『マイ・ボニー』だったそうです。
といっても、当時はまだビートルズと名乗っていませんでした。
1961年にトニー・シェリダンという人が、この曲をロックにアレンジし、その彼のバックで演奏していたのがビートルズということになります。
当時はトニー・シェリダンとザ・ビート・ブラザースという名義でリリースされ、そのザ・ビート・ブラザースこそが、のちのビートルズ。
ちなみに、その当時の日本のタイトルは『マイ・ボニー・ツイスト』だったそうで、のちにビートルズの人気が出るや、この楽曲をビートルズ名義に変更し、タイトルも『マイ・ボニー』として再リリースしたらしいです