Coming Up(カミング・アップ)/Paul McCartney(ポール・マッカートニー)

当時育休中だったジョン・レノンが、この曲を聞いて音楽活動を再開したとされる、いわくつきの曲でもあったようです。
ジョンは、1980年4月9日に一家でロング・アイランドを訪れ、その翌日に車中のラジオでこの曲を聞き、「メロディが頭から離れなかった」とか(『uDiscovermusic』より⇒⇒⇒)。
なるほどです。
またポールの談によると、ジョンが「ちくしょう、やりやがったな! 俺も頑張らないと」となったとか。
つまり、ポール曰く「俺がジョンのケツを叩いてやった」と自慢しているようです。(ポール・デュ・ノイヤー著『ポール・マッカートニー 告白』より)。
どうやらこの2人、ビートルズ解散後もいろんな意味でライバル関係だったようですね。
リリースは1980年の4月ということですから、その年の1月にはポールが大麻所持で逮捕され、12月にはジョンがダコタ・ハウスで射殺されます。
この曲がリリースされた1980年というのは、ビートルズのファンにとっては、悲しい年でもありました。
余談ではありますが、ときおりネット動画などで昔のドラマなどを見返していますと、「えっ! この場面でこんな曲が流れていたの!」と再発見するときがたまにあります
『3年B組金八先生』第2シリーズでも、それがありました。
自閉症気味だった椎野一(ひかる一平)が不良転校生の加藤優(直江喜一)に付きまとった挙句、バイト先の『スナックZ』にまで押し掛ける、というシーンがありました。
そのときの『スナックZ』の店内に流れていたBGMこそがこの曲、ポール・マッカートニーの『カミング・アップ』だったのです。
当時はまだビートルズのことを知らなかったので、そのことは気にも留めていませんでしたが、洋楽に興味を持ち始めてからそれを見返して、ビックリ仰天です。
初登場は1980年4月27日の73位。
同年6月29日より3週連続1位を記録しています。
<<和訳はこちら>>
こちらは前々回紹介した『ギヴ・ミー・アップ』ですが、元ネタはどうやらポールの『カミング・アップ』かと思われます。
どうやら別バージョンで、こんなのもあるようです。
コメント
6 件のコメント :
かんたさん、こんばんは。
『3年B組金八先生』第2シリーズ!
リアルタイムです。
今、ポールの曲を聴いても「スナックZ」で流れていた事を
思い出せませんでした。
何十回もドラマを観ているのに(苦笑)
中島みゆきの「世情」のイメージが強いからでしょうか。
あのドラマは名作ですよ(涙)
また、再放送(この間Tverで放送していました)があれば、
チェキラ!してみます。
みんさん、コメントありがとうございます。
私がその場面を確認したのはU-NEXTでした。
『金八先生』といえば、パート1で野村のヨッちゃんが『天国への階段』をギターで弾いていたことがあまりにも有名ですが、これも、この曲が『天国への階段』だと認識したのは、洋楽を聞き始めたころに見た再放送でした。
あともうひとつ、『金八先生』のパート1では、マイケル・ジャクソンの『Don’t Stop 'Til You Get Enough』もかかっていました。
あれは女子生徒がディスコで朝帰りする回で、そのディスコでかかっていたものです。
『金八先生』に限らず、洋楽を聞いていなかったころ見ていたドラマで、「今だったらわかる洋楽」を見つけるのも、面白いかもしれません。
おはようございます。
私もドラマはリアルタイムで見ていましたが、ポールの曲が流れていたことは全く認識していなかったですね。
「Coming Up」は当時はあまり好きになれなかった曲ですが、時代背景を踏まえると、ポールらしい曲ともいえ、今ではお気に入りの1曲にもなってます。
ところでこの曲と、アップされているアルバム「Venus And Mars]とは何か関係があるのでしょうか??
240さん、コメントありがとうございます。
『カミング・アップ』の初出アルバムは『マッカートニーⅡ』でしたね。
『ヴィーナス・アンド・マース』に収録されていたのは、『カミング・アップ』のB面に収録されていた『ランチ・ボックス~オッド・ソックス』のほうでした。
…といってもこの曲、アルバム発売当初はお蔵入りになってしまって、93年版で再収録されたわけですが。
ビートルズのファンでありながら、ソロになってからの活動に関しては、全くもっと疎いもんで(理由はおいおい書いていきます)。
1980年・・ジョンが亡くなった年にポールとの関係、感情の裏側が分かる貴重なレポートですね。大変勉強になりました。ポールはもうジョンの倍以上生きてまだお元気なのですから感慨深いですね~。
ローリングウエストさん、コメントありがとうございます。
ポールの逮捕にジョンの死。
私がビートルズを聞き始めたのがその2年後か3年後ですから、そのときはまだ、事の重大さに全く気づいていない時期でした。
それからしばらくしてから、いったんビートルズから距離を置き、ヒットチャートの追っかけをし始めたころには、ジョンはすでにこの世の人ではなく、ポールの勢いも衰え始めた時期でした。
そのためか、どうしてもビートルズ解散後の各々のソロ活動に関しては、疎くなってしまいました。
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