こちらの楽曲、最初の1回だけ聞いても、この曲の良さは分からないかもしれません。
いやむしろ、PVの視覚効果もあいまって、人によっては「こんな気持ち悪い曲、二度と聞くか! このボケッ!」ってなるかもしれません。
現に私もそうでした。
初めて聞いたときには、気持ち悪くて不気味で、「何じゃこの曲!」って思ったものです。
それでもこの曲、1984年の7月7日付より全米チャート5週連続第1位です。
しかもその年の年間チャートでも第1位を記録。
実は名曲だったんですね。
プリンス(Prince)は1958年、アメリカ合衆国はミネソタ州ミネアポリス生まれ。
本名はプリンス・ロジャーズ・ネルソン。
名前にプリンスが入っているというは、日本で言うところの「王子様」ということになるのでしょうか。
そういえば、夫婦デュオのChocolat & Akito (ショコラ&アキト)の息子さんの名前は、「王子」というキラキラネーム。 おそらく彼から来たのでしょう。
それはともかく、この曲『ビートに抱かれて』を聞いてもらえればわかるように、彼はこういう前衛的で実験的な音楽を世に送り出してきたがゆえ、どちらかというと典型的な芸術家肌で、しかも天才肌だったようです。
しかもこの曲、ベース・ギターが入っていないという、とんでもない試みまで行っています。
それでも、これほどの大ヒットです。
批評家や洋楽ファンの間からも、「天才」と称されるのもなんだか頷けます。
そのカリスマ性と天才的なソングライティングから、一時期は「マイケル・ジャクソンの最大のライバル」とも称されていました。
そんな彼は、2016年4月21日に他界。
天才は夭逝する、という通説を地でいってしまったのがとても残念です。
ところで、これ全く偶然だったのですが、明日(4月21日)は彼の命日だったんですね。



初登場は1984年6月2日の57位。
同年7月7日より5週連続1位を記録しています。



<<1位を記録したときのヒットチャートはこちら>>
(星船さんのブログより)


和訳版はこちら。
『When Doves Cry』は、直訳すると「鳩が鳴くとき」となるのですが、「鳴く」も「泣く」同様「Cry」になるんですね。




1990年にはMCハマーが『Pray』という曲で、この曲をサンプリング使用しています。




90年の日本公演から。