The Long and Winding Road (ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード)/The Beatles(ビートルズ)
発売は1970年5月8日。
この曲を作曲したポールによれば、本来はシンプルなアレンジにする予定だったとか。
それがプロデューサーのフィル・スペクターによって、コーラスの合唱がくわえられ、ポールが憤慨。
このことがビートルズ解散の引き金となったとの説もある曰く付きの曲であります。
もちろん、それ以前からメンバー同士の不仲という要素も、絡んでいたのも事実でありますが。
ところでこの曲、2019年に公開された映画『イエスタデイ』でも、印象的な場面で使用されていました。
エド・シーランのツアーに前座として参加した主人公のジャック・マリックは、コンサート後にエドから「今から5分間で即興で曲を作り、それでどちらがいい曲が作れるか競争しようじゃないか」という話を持ち上げられます。
そのときジャックが5分間で作曲したと偽って披露したのが、この曲『The Long And Winding Road』。
この曲を聞いたエドは完全に敗北。
「君(マリック)はまさしくモーツアルト。そして僕は君の才能に嫉妬するサリエリだ」というセリフを言い残してその場を去ります。
でも待ってくださいよ。
そもそもこの映画の設定は、ビートルズやオアシス、それに『ハリー・ポッター』といった、ナンバーワンのものが、この世から存在しなくなるという設定です。
でも、モーツァルトは存在していた。
ちょっと不思議な映画だな、なんて、全然関係ない話になってしまいました。
また、ビートルズファンを自認する堀内孝雄さんによると、「これはポールがジョンに向けたメッセージ・ソングではなか」とのこと。
なるほど、そのように想像しながら聞くと、ちょっと感慨深いものがあるかもしれません。
初登場は1970年5月23日の35位。
同年6月13日に2週連続1位を記録しています。
和訳版はこちら。
ライブ・バージョンでどうぞ。
<<音時さんによる和訳はこちら>>
こちらが前述した、『イエスタデイ』での一場面です。
コメント
2 件のコメント :
ビートルズを代表する壮大な美曲ですね。この曲は色々と曰く付きでビートルズの法的解散を求めてメンバー3人を訴えた経緯となったと言われますね。プロデュース依頼を受けたフィル・スペクターは当初の原曲に対してストリングを駆使した曲に仕上げ、これに対してポールは「自分の思い描いた曲風とは全く違うアレンジにされてしまった!」と不快の念を持った経緯、この美しいストリングの裏にこんなドロドロがあったとは・・。
>ローリングウエストさん
そういえばビートルズのファンって、「前期が好きか後期が好きか」で分かれたりしませんか?
昔、あるラジオ番組のリスナーからのお便りの中には、「後期の曲は、ポールが苦悩している姿が目に浮かびそうで嫌だ」と書いている人がいました。
なるほど、そうなるとこの曲は、その際たる曲ということになりますね。
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