もはやこの曲、ビートルズの『イエスタデイ』や『レット・イット・ビー』と並ぶ、洋楽史に残る名曲中の名曲です。

ただし、この曲をレゲエのカテに入れてしまうのは、かなり強引でしょうか。
でも、よ~く聞いてみると、この曲のリズムの取り方って、意外とレゲエ調だったりするわけです。
その証拠に、かのボブ・マーリィもカバーしたほど。
歌詞の内容も、70年代のアメリカが抱え込んでいた問題を反映したものとも言われていますから、そのあたりが、レゲエ・ミュージシャンである、ボブの琴線に触れたのかもしれません。

ところで、この曲が収録されている同名のアルバムのジャケットはあまりにも有名ですが、実はそこに写っているホテルは、実在するそうです。
その名称は「ビバリーヒルズ・ホテル」。
その「ホテル・カリフォルニア」の"廃れていくホテル"のイメージとは裏腹に、こちらのホテルは高級リゾートホテルだったそうです。
そしてこのシングル、アルバムともに『ホテル・カリフォルニア』が大ヒットすると、このホテルは観光名所になったとか。
さらに、このジャケットを撮影した人は、ビートルズの『アビー・ロード』を撮影した人でお馴染みのジョン・コッシュという人。
彼はのちに、「勝手に撮影された」として、ビバリーヒルズ・ホテルから訴えられたとか。
もちろん、のちに和解しておりますが、そのときコッシュは「おかげで売り上げが3倍に増えたじゃないか」と指摘したらしいです。




初登場は1977年2月26日の72位。
同年5月7日に1位を記録。
1週間だけの1位とは、ちょっと意外でした。




<<和訳はこちら>>


こちらがボブ・マーリィのカバー・バージョン。




ついでにジプシー・キングスのバージョンです。




なんと、『ホテル・カリフォルニア』には、盗作疑惑もあったそうです。
イギリスのプログレ・バンド、ジェスロ・タルの中心メンバーであるイアン・アンダーソンがこの曲を聞いて、自作の『ウィ・ユースト・トゥ・ノウ』に酷使していることを指摘したとか。
事実、2年には一緒にツアーも回っていますからね。
後にイアンはインタビューで、「多分、無意識のうちに覚えてしまって、それで思わずコードを使ったんだろう」と語っているそうです。




まあ、似てるっちゃ、この曲にも似てなくもない。