この邦題、レコード会社の人の空耳から付けられた邦題だとばかり思っていました。
サビの部分の「I Know Corrida」が「愛のコリーダ」に聞こえた。
「これだっ!」といった感じでつけられた邦題ではなかったようです。
この原題も、正真正銘の『Ai No Corrida』。
しかも、サビの部分でも、モロに「Ai No Corrida」と歌いあげています。
これはいったいどういうことか?
なんてことはない、このタイトル、1976年に制作された大島渚監督の映画『愛のコリーダ』から来ていたようです。

ところでこの曲、クインシー・ジョーンズがオリジナルだと思われがちですが、実は原曲があったそうです。
オリジナルはチャズ・ジャンケルという、イギリス人アーティスの曲が原曲だそうです。
もちろん、私のように音楽ブログを運営されている方ならば、こんなの百も承知の事実かもしれませんが、そうでない方にしてみれば、意外と知らない方も多いみたいです。
とくにYouTubeのコメント欄にはクインシーのオリジナルだと思い込んでいるコメントも多く見られ、なかには「アフリカ系のアメリカ人の才能は凄い」なんてコメントも。
この曲、オリジナルを聞いてもらえればわかるのですが、クインシーはオリジナルに、ほとんど手を加えておりません。
チャズの曲であることを隠したままこの曲を聞かせても、そのまま「クインシーの曲」と通ってしまうほどの、まさに、カバーならぬ完コピ状態。
それだけに、この曲はクインシーの琴線に触れてしまった、ということですね。
先のほどの「アフリカ系アメリカ人の…」というコメント書いた人に、そのことを伝えようと思ったのですが、夢を壊すといけないのでやめときました。

ちなみに、このチャズ・ジャンケルという人、イアン・デューリーが所属していたブロックヘッズというバンドの専属ソングライターだったようで、過去には『Hit Me With Your Rhythmstick』という曲を大ヒットさせているそうです。




クインシー・ジョーンズの方のチャートアクションです。
1981年3月21日に初登場102位。
同年5月30日より2週連続28位を記録しています。


<<2週連続28位を記録したときのヒットチャートはこちら>>
(星船さんのブログより)


<<音時さんによる和訳はこちら>>


こちらがクインシー・バージョンです。