この曲を聞いてクリスマスを思い出す人は、かなりの映画オタクといえるでしょう。
そうこの曲は、1988年に公開された映画『3人のゴースト』の主題歌です。
そしてその『3人のゴースト』こそ、あのチャールズ・ディケンズの名作『クリスマス・キャロル』のリメイクです。
もちろんリメイクといっても、舞台は現代、すなわち1988年に設定されていますけれど。
歌っているのは、イギリスを代表する男女デュオ・ユーリズミックス(Eurythmics)のボーカリストであるアニー・レノックス(Annie Lennox)とアル・グリーン(Al Green)。
ところでこの曲、もともとはジャッキー・デシャノン(Jackie DeShannon)の大ヒット曲のカバー。
1969年に全米4位に輝いています。
そしてこのジャッキー・デシャノンこそが、のちにキム・カーンズが歌って大ヒットとなった『ペティ・デイヴィスの瞳(Bette Davis Eyes)』の作者でもあります。
ちなみにこの曲、デシャノンのオリジナルの方も映画の中で使用されており、そのタイトルは『ドラッグストアー・カウボーイ』。
1989年の制作で、覚せい剤の恐怖体験を描いた社会派映画のようであります。
同じメロディでも、片やクリスマス、片や覚せい剤という、監督や演出家の感性でこうも解釈が分かれるものかと感心する次第です。

ところで本記事の曲の方が使われた映画『3人のゴースト』ですが、これがなかなかのおススメ映画です。
本来ならば、クリスマスの夜に家族で見てもらいたい映画なのですが、いかんせん、吹き替え版が発売されていません。
出来れば1991年に放映された『ゴールデン洋画劇場』版で見てみたいのですが、これだと大人の事情で発売が難しそうです。



初登場は1988年11月5日の96位。
翌年1月14日に最高9位を記録しています。

※12月31日はビルボードがお休みのためデータはありません。



<<音時さんによる和訳はこちら>>


こちらがオリジナルです。




エンディングで流れるこの曲は、圧巻です。