若いカップルから「ドライブに最適な洋楽のBGMを教えて?」と言われたら、私は間違いなくこの曲を挙げます。
それもそのはずで、当の本人たちはアメリカでのヒットを狙ってこの曲をリリースする際、「アメリカ人は、こういうドライブ・ミュージックが好きだからね」とコメントしていたらしいです。
その戦略は見事に功を奏して、彼らにとって初の全米№1になりました。
ティアーズ・フォー・フィアーズは、13歳のころから知り合いだったというローランド・オーザバルとカート・スミスの2人を中心に、イギリスで結成されました。
この曲『ルール・ザ・ワールド』の大ヒット後には『シャウト』も全米№1に。
これにより、彼らの人気は不動のものとなります。
ちなみに、このタイトルである『Everybody Wants To Rule the World』は、直訳すると「誰もが世界を支配したいのさ」となります。
言われてみれば確かに、「人間ってそういうところがあるかも」と、タイトルだけで考えさせられる曲です。
ヒットしたのは1985年ですが、その10年後の1995年に、とあるラジオ番組でこの曲がかかったとき、そのパーソナリティをしていたミュージシャン2人が、「この時期のこの曲をかけるのは、危なくないか?」と、冗談っぽくコメントしていたのを覚えています。
そうです、ちょうどその時期というのは、カルト教団による毒ガス事件が世間を騒がせていた時期。
たしかに、この時期にこの曲をかけるのも、なかなかタイムリーかもしれません。
なお、メンバーは2017年のインタビューで、「最初に書いたときと同じぐらい、この曲のメッセージは心に響く」とコメントしています。
これが書かれていた当時は、米ソ冷戦時代の真っ只中。
「それが今では、アメリカと北朝鮮に関心が集まっている」とのこと(Yahoo!MUSICより)。
それから数年の月日が流れた今、ローランドとカートは、この曲のメッセージをどのようにとらえているのでしょうか?





初登場は1985年3月16日の70位。
同年6月8日より2週連続で1位を記録しています。



<<2週連続1位を記録したときのヒット・チャートはこちら>>
(星船さんのブログより)


和訳版はこちら。



<<音時さんによる和訳はこちら>>


こんな曲もありました。
85年か86年ごろに開催されたチャリティ・イベント「スポーツ・エイド」のために、歌詞を変えて再録音したものだそうです。
タイトルはズバリ『Everybody Wants To Run The World(ラン・ザ・ワールド?)』