One Of These Days(吹けよ風、呼べよ嵐)/Pink Floyd(ピンク・フロイド)

11月28日の『スカイ・ハイ』の記事を書いていたら、急にこの曲のことも思い出しました。
それはなぜか?
もうコアなファンの方ならご存じかと思いますが、『スカイ・ハイ』がプロレスラーのミル・マスカラスのテーマ曲なら、この曲『吹けよ風、呼べよ嵐』は、名悪役プロレスラーとして名高いアブドーラ・ザ・ブッチャーの入場テーマ曲であります。
収録アルバムは『Meddle(邦題は『おせっかい』)』の1曲目に収録されていて、『フィアレス』と両A面としてシングル・カットされたそうです。
このアルバムによってアーティストとして一躍飛躍を遂げたと言われていて、この曲はまさに、一皮むけたピンク・フロイドのファースト・インパクトにふさわしい名曲といえるでしょう。
同じ音の繰り返しでありながらカッコよく、なおかつ聞き手を飽きさせない構成は実に見事。
YouTubeのコメント欄には、「ラベルの『ボレロ』に通ずるものがある」と書かれていたものも(個人的には、『ボレロ』長すぎて嫌気がさします)。
ところで、この曲の途中では、少々不気味なつぶやきが収録されていて、それを収録したのはドラマーのニック・メイスン。
「One of these days, I'm going to cut you into little pieces(いつの日か、お前を細切れにしてやる)」といっているのだそうです(Wikipediaより)。
なるほど、アブドーラ・ザ・ブッチャーのテーマ曲にしたくなるのも、わかりますね。
ちなみにこの曲、同じく名悪役であったタイガー・ジェット・シンも使用してて、ブッチャーとシンの両雄が対戦したときには、この曲が2度流れたそうです。
さすがにその時は「鳥肌が立った」とコメントしている人も。
最近では、プロレスリング・ノアのキース・ウォーカーがこの曲を使用しているとのこと。
もはやこの曲、ピンク・フロイドの手を離れて、プロレスラーが使用したい楽曲№1になってしまったようです。
1994年のライブ映像です。
コメント
2 件のコメント :
「原子心母」と「おせっかい」こそ小生がピンクフロイドの2大金字塔として崇めています!世間一般的には歴史的NO1アルバムは「狂気」と評価されていますが、RWにとっては神秘性が欠ける印象を受け期待が裏切られた・・と当時はガッカリしてしまいました。それだけ「原子心母」「おせっかい」から受けた衝撃と感動がいかに大きかったのか・・と今あらためて思います。オープニングを飾る迫力のインストゥルメンタル曲は「吹けよ風、呼べよ嵐」!冒頭から風の音が20数秒流れた後に、ロジャー・ウォーターズによる不気味なベースが鳴り響き、リック・ライトのシンセサイザーとがコラボする印象的な楽曲で日本でも大ヒット。途中で聴かれる叫び声はニック・メイスンが「いつの日か、お前を細切れにしてやる・・」と悪魔のように唸っていました。本当に何度聴いても飽きません。今度インストゥルメンタル特集を立ち上げますがこの曲は外せませんね。
ローリングウエストさん、コメントありがとうございます。
『原子心母』といえば、私の場合アルバムよりも、そのアルバムのA面を占領してしまった"楽曲"のほうが好きです。
それゆえでしょうか、アルバムトータルでみれば、やはりローリングウエストさんがおっしゃるように、『狂気』よりも『原子心母』のほうが好きなアルバムです。
ちなみにこの『吹けよ風、呼べよ嵐』がブッチャーの入場局として採用された背景には、当時、全日プロレスを放映していた日テレが独自に選曲したようです。
その後、この曲はザ・シークやタイガー・ジェット・シンといった悪役レスラーも使用。
たしかに、あの不気味なベース音は、悪役レスラー登場にふさわしいオープニング。
当時の日テレさんのセンスには、思わず脱帽です。
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