ワム!の『ラスト・クリスマス』と同時期に発売されたクリスマス・ソングに『ドゥー・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス』というのがあります。
こちらは、1984年当時に人気だったイギリスのアーティストたちが勢ぞろいしてレコーディングが行われ、その売り上げを慈善団体に寄付するという、いわば『ウィー・アー・ザ・ワールド』のイギリス版みたいなものでした。
ただし、リリースされたのは、イギリス版の方が先です。
その『ドゥー・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス』で堂々オープニングを飾るのが、この人、ポール・ヤングです。
並みいる人気アーティストを押しのけて、この人が栄えあるトップ・バッターを飾るということは、いかにこのポール・ヤングという人が、当時のイギリスでの地位が凄かったかを物語るものであります。
なにしろ『ウィー・アー・ザ・ワールド』のオープニングはライオネル・リッチーですから。
1990年の、フレディ・マーキュリーの追悼公演でも、クイーンの『ラジオ・ガ・ガ』を披露していました(こちらを参照⇒⇒⇒)。
そんなポール・ヤングは1956年のイギリス生まれ。
そのソウルフルでハート・ウォーミングなボーカルが魅力的で、1985年にはこの曲『エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ』を全米№1にさせています。
実はこの曲、もともとは当ブログでもたびたび取り上げている、ホール&オーツの曲でした。
1980年のアルバム『モダン・ボイス』に収録されてはいたのですが、シングルカットはされず(のちに『Possession Obsession』という曲のB面に収録)、ほとんど注目を浴びることのない曲でした。
ところが、ポール・ヤングが大ヒットさせてしまったために、作者であるダリル・ホールは「俺が作ったんだぜ」って、方々で自慢しまくっていたとか。
まあ、作者にしてみれば、自分の手を離れた息子が立派に成長してくれた、といったところなのでしょうね。
ところで、そのポール・ヤングですが、日本では1997年に鈴木雅之さんとデュエットしたことでも話題になりました。
もともとは、2人ともソウル・ミュージック愛好家でありましたから、意気投合したんだと思います。




初登場は1985年5月11日の70位。
同年7月27日に1位に輝いています。


<<1位を記録したときのヒットチャートはこちら>>
(星船さんのブログより)

<<音時さんによる和訳はこちら>>


こちらがホール&オーツのバージョンです。
皆さんは、どっちが好きかな?




一番最初に制作されたPVかな?
上記のPVとは違い、こちらのほうはかなりドラマチックです。